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【肋骨骨折】~日常動作でも起こりえる骨折~

皆様、こんにちは。
名古屋市西区のかみおたい鍼灸接骨院です。
次にあげる症状に心当たりはありませんか?

▢肋骨の辺りを押さえると痛い
▢深呼吸や咳などで痛い
▢寝返りで痛い
▢皮膚が変色している

心当たりがある方は肋骨骨折が疑われます。
そこで今回は「肋骨骨折」について少しお伝えします。
その他の症状に関しては症状別治療を参考にして下さい。

☆肋骨とは
肋骨は胸郭を構成する重要な骨で、内臓の保護や呼吸運動を補助する役割を持っています。
※胸郭:肋骨、胸骨、胸椎で構成されます。
肋骨は全部で12対(24本)あり、次のように分類されます
1.真肋(しんろく):第1~第7肋骨
肋軟骨を介して胸骨に直接つながり、胸郭の前方を形成します。
2.仮肋(かろく) : 第8~第12肋骨
肋軟骨を介して胸骨には間接的に繋がります。
3.浮遊肋(ふゆうろく) : 第11・第12肋骨
胸骨に接続していません。

☆肋骨骨折とは
肋骨骨折とは、胸部にある肋骨が何かしらの原因で折れる怪我のことを言います。
第5肋骨~第8肋骨に多く、特に第7肋骨に多いです。

☆肋骨骨折の原因
「外傷性肋骨骨折」
1.強い外力が胸部に起こった場合に発生します。
交通事故や転倒、コンタクトスポーツ(ラグビー、アメリカンフットボールなど)高所からの落下など、肋骨に直達外力が加わり起こります。
2.前後や左右など2方向から胸郭が圧迫されて(介達外力)肋骨の弾力性以上に屈曲され骨折を起こしたり、繰り返しのストレスが原因で起こる「疲労骨折」もあります(例:ゴルフやボート競技)。
「病的な肋骨骨折」
骨自体が弱くなる疾患が背景にあり、軽微な外力でも骨折します。
・骨粗しょう症 ・癌の骨転移。 ・骨代謝異常
などがあります。

☆肋骨骨折の主な症状
1.疼痛
最も一般的な症状で、骨折部周辺に強い痛みがあります。
咳、くしゃみ、深呼吸、寝返りなどの動作で痛みが出ます。
2.呼吸がしずらり
痛みのために呼吸が浅くなる(浅呼吸)。
3.腫れやあざ
骨折周辺部に腫れや内出血が見られる場合があります。
4.軋轢音
骨折部に手を当て深呼吸すると、軋轢音を触知することがあります。
5.転位と変形
骨片の転位やそれに伴う変形があることがあります。

☆肋骨骨折で起こりうる合併症
1.気胸
肋骨の骨片が胸膜が損傷し、胸腔に空気が漏れる状態。
呼吸困難や胸痛がかなり大きくなります。
2.胸壁動揺(フレイルチェスト)
一本の肋骨が2カ所以上で折れ、しかも隣接する肋骨が数本折れることで、胸壁の安定性が失われる状態です。
呼吸が困難になります。
その他に内臓損傷、血胸などがありまあす。

☆肋骨骨折の治療法と治癒期間
1.軽症の場合(保存療法)
肋骨骨折の多くは手術を必要とせず、自然治癒します。
バストバンドなどで患部を固定し安静をはかります。
痛み止めを使用しますこともあります。
2.中等症~重症の場合
外科的治療
骨片が臓器を損傷する危険がある場合や、複数の肋骨が折れている場合などでおこなわれます。
※治癒期間は肋骨が癒合するまで程度によりますが、おおよそ3週間~6週間くらいかかります。

☆肋骨骨折の主な予防法
1.骨を強化する生活習慣:カルシウムやビタミンDの摂取。
2.定期的な運動
3.スポーツでは適切な防具の着用や環境整備(例:滑り止めマットなど)。
4.骨粗鬆症の予防
※詳細は骨粗鬆症のブログを参考にして下さい。


肋骨骨折は早期発見と正しい治療が重要です。症状がひどい場合や呼吸が困難な場合には、すぐに医療機関を受診してください。
ご相談などございましたらお気軽にお問い合せ下さい。

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