皆様、こんにちは。
名古屋市西区のかみおたい鍼灸接骨院です。
ところで、脳震盪をご存知でしょうか?
特にコンタクトスポーツをされるお子様をお持ちのご両親やプレーヤーは知っておくといいと思います。
そこで今回は「脳震盪」について少しお伝えします。
その他の症状に関しては症状別治療を参考にして下さい。
☆脳の構造
脳は、中枢神経系の一部で思考、感情、記憶、運動、感覚など人の体の全体をコントロールするを非常に複雑で大切な器官です。
脳は頭皮、頭蓋骨、髄膜に覆われ保護されています。
髄膜の間には髄液で満たされており、脳は髄液の中に浮かんだ状態にあります。
一般成人では重さは約1.2〜1.5kgと言われたいます。
☆脳震盪とは
脳震盪とは、頭部への衝撃により脳が大きく揺れることで、一時機能障害が発生する状態です。直接的な衝撃が加わった場合だけではなく、間接的に衝撃が加わった場合でも生じます。
☆脳震盪を起こしやすいスポーツ
・アメリカンフットボール ・ラグビー
・サッカー ・ボクシング ・柔道 など
脳への衝撃、接触が多いスポーツが脳震盪を起こしやすいです。
☆脳震盪の主な症状
・頭痛(最も一般的な症状) ・めまいやふらつき
・吐き気や嘔吐 ・視覚の変化(ぼやけた視界、二重視)
・光や音に対する過敏性・平衡感覚の低下(バランスが取れない) ・集中力の低下 ・反応速度の遅れ
・思い出しづらい
・イライラや不安感 ・落ち込みや無気力感
・感情の不安定(突然泣いたり怒ったりすることがある)
などがあります。
☆脳震盪の警告症状
・頚部の痛み、圧痛 ・複視 ・手足に力が入りにくい
・激しい頭痛または頭痛がひどくなる
・てんかん ・痙攣 ・意識喪失 ・嘔吐
・落ち着きが無い
など、これらの症状が認められた場合は、迅速に医療機関を受診してください。
☆脳震盪の対処法
競技中に脳震盪になった場合、若しくは疑いがある場合は競技を中止してください。
患部の安静をはかり、意識、呼吸、脈拍、手足の痺れを確認します。
医療機関を受診してください。
☆脳震盪の治療と回復
脳震盪の治療で最も重要なのは安静です。脳が正常に機能するためには、一定の休養が必要です。
1.休息期間
完全な安静(24〜48時間)
脳の回復、身体的・精神的回復
2.症状限界活動
症状が悪化しない範囲での日常生活
身体的・精神的な活動を控える。スクリーンタイム(スマホやPCの使用)も制限します。
3.軽度の活動再開(症状が軽減した場合)
症状が和らいできたら、軽い散歩や日常的な動作から始めます。
段階的に軽いエクササイズから始めて、徐々に運動量を増やしていきます。再発のリスクがあるため、慎重に進めます。
4.競技復帰の最終評価
医師やトレーナーの最終評価を受け、完全に症状が消えたことを確認してから競技に戻ります。
※脳震盪が疑われた場合、当日の試合への復帰は原則認められていません。
※小児が脳震盪を起こした場合、検査における異常が遷延すると言われている為、より慎重に対応してください。
☆脳震盪の合併症とリスク
・セカンドインパクトシンドローム
脳震盪から完全に回復していない状態で再び頭に衝撃を受けると、脳に重大な障害が発生するリスクがあり、命に関わることもあります。
・慢性外傷性脳症
長年にわたって繰り返し衝撃を受けた場合、進行性の脳疾患が発生するリスクがあります。
脳震盪の徴候が見られた際は警告症状を確認し脳神経外科医の診察を受けましょう。
帰宅後は脳や体を疲れさせるような事は控えましょう。(運動、テレビ、ゲーム、スマホ、勉強、入浴など)
脳震盪を起こした方をひとりにせず、必ず見守りましょう。
☆.脳震盪の予防方法
1.正しい装備の着用
ヘルメットやマウスガードは、頭部への衝撃を軽減する効果があります。
2.技術やルールの改善
スポーツに関して、安全なプレイ方法やルールの遵守が脳震盪のリスクを減らします。
3.定期的な教育とトレーニング
選手や指導者に脳震盪のリスクや症状について教育し、早期発見と適切な対応ができることが重要です。
一般的な脳震盪の症状は7~14日くらいで改善すると言われていますが、場合によっては長期間症状が続くこともあります。脳震盪後の競技復帰には慎重に進めていくことが必要です。
その他にご相談などございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。お待ちしております。
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