皆様、こんにちは。
名古屋市西区のかみおたい鍼灸接骨院です。
次にあげる症状に心当たりはありませんか?
▢最近膝のお皿の下辺りが痛い
▢しゃがむと痛い。
▢階段昇降で痛い
▢スポーツ(バレーボール、バスケットボール、サッカーなど)を良くやっている。
当てはまる項目が多い方はジャンパー膝かもしれません。
そこで今回は「ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)」について少しお伝えします。
その他の症状に関しては症状別治療を参考にして下さい。
☆膝関節の構造
1. 骨
膝関節は以下の3つの骨で構成されています:
・大腿骨:太ももの骨で、膝関節の上部を形成
・脛骨:すねの骨で、膝関節の下部を形成
・膝蓋骨:通称「お皿の骨」で、膝関節の前面にあり、膝関節の動きをスムーズにします。
2. 軟骨
膝関節には、骨同士が直接こすれ合わないようにするための軟骨が存在します。
・関節軟骨:大腿骨や脛骨の表面を覆い、関節の動きを滑らかにしたり、クッションの役割を果たす
・半月板:膝関節の内側(内側半月板)と外側(外側半月板)にあり、衝撃を吸収し安定性を向上させます。
3. 靭帯
膝関節の安定性を保つために、いくつかの主要な靭帯が存在します。
・前十字靭帯(ACL):脛骨が前にずれるのを防ぐ
・後十字靭帯(PCL):脛骨が後ろにずれるのを防ぐ
・内側側副靭帯(MCL):膝が内側に曲がるのを防ぐ
・外側側副靭帯(LCL):膝が外側に曲がるのを防ぐ
4. 筋肉と腱
膝関節の動きをサポートするために、以下の筋肉と腱が関与します:
・大腿四頭筋:太ももの前の筋肉で、大腿直筋、内側広筋、中間広筋、外側広筋からなり、膝を伸ばす筋肉です
・ハムストリングス:太ももの裏の筋肉で、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋からなり、膝を曲げる筋肉です。

☆ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)とは
☆ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)は、膝蓋靭帯に過度な負荷が加わることにより炎症を起こすもので、スポーツ障害の一つです。特に、バスケットボールやバレーボールなどのジャンプ動作が多いスポーツ選手に発生しやすいことから「ジャンパー膝」と呼ばれます。
☆ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)の主な原因
ジャンパー膝の主な原因は、膝蓋靭帯への繰り返しのストレスやオーバーユース(使い過ぎ)です。
以下の要因が発症に関与します。
1.過度なジャンプや着地動作
(バスケットボール、バレーボール、サッカーなど)
2.急な運動量の増加
3.筋力不足や柔軟性の低下(
特に大腿四頭筋とハムストリング)
4.不適切なフォームや姿勢
5硬い地面でのプレー
6足のアライメント異常(偏平足やX脚など)
☆ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)の主な症状
1.膝の前側(膝蓋骨下部)の痛み
2.運動後の痛み(進行すると安静時にも痛む)
3.階段の昇降やしゃがみ動作で痛み
4.患部の圧痛(押すと痛い)
5.ジャンプやダッシュで痛みが増す
6.尻上がり現象がみられることが多い
初期段階では運動後の違和感や軽い痛みですが、放置すると慢性化し、スポーツ活動の継続が難しくなることもあります。
※尻上がり現象:うつ伏せの状態で他動的に膝関節を屈曲させていくと屈曲制限があり、それ以上曲げようとするとお尻が持ち上がってくる現象。
☆ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)の対処法
1. 保存療法
・運動制限:痛みが強い場合は一時的にスポーツを休止してください。
・アイシング:運動後に患部を冷やす(15〜20分)
・ストレッチ:主に大腿四頭筋やハムストリングすのストレッチ
・サポーターやテーピング:膝蓋靭帯への負担を軽減させる目的でおこないます。
☆ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)の予防方法
1.適切なウォームアップとクールダウン
2.大腿四頭筋・ハムストリングの柔軟性強化
3.正しいフォームでのジャンプ・着地練習
4.靴やインソールの調整(衝撃吸収性を向上)
5.急激な運動量の増加を避ける
6.オーバートレーニングを防ぐ
ジャンパー膝は、膝蓋靭帯への繰り返しの負荷によって生じるスポーツ障害です。軽度の段階で適切な処置を行うことで、症状の悪化を防ぐことができます。痛みを感じたら、無理をせずに早めのケアを行いましょう。
ご相談などございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。
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