皆様、こんにちは。
名古屋市西区のかみおたい鍼灸接骨院です。
突然ですが、突き指のご経験はありますか?
スポーツ中はもちろん、普段の生活でも起こることがあります。
そこで今回は「突き指」について少しお伝えします。
その他の症状に関しては症状別治療を参考にして下さい。
☆指の構造
手指は、非常に精密で柔軟性の高い構造を持ち、複雑な操作をおこないます。
指骨は以下の3つに分類されます
1.基節骨
指の根元にある骨で、中手骨と接続しています。
2.中節骨
中間に位置する骨で、親指には存在しません。
3.末節骨
指の先端に位置する骨です。
指関節は、次にあげる関節があります。
1.指節間関節(DIP・PIP関節)
a.DIP関節(遠位指節間関節):中節骨と末節骨をつなぐ関節。
b.PIP関節(近位指節間関節):基節骨と中節骨をつなぐ関節。
中手指節関節(MP関節)
中手骨と基節骨をつなぐ関節で、指を曲げたり伸ばしたり動作に関与します。
母指の特殊な関節(CM関節)
母指の骨(第1中骨)と手根骨(大菱形骨)が接続する関節で、母指の独特な動き(対立運動)などが可能です。
その他にも靭帯や筋肉、腱などの組織があります。
☆突き指とは
突き指は、指が強い力で突かれたり、不自然な方向に曲げられたりした時に関節や靭帯などの組織が損傷して起こる指の怪我の一種です。一般的には、スポーツや日常生活で発生することが多いです。
※腱の断裂(腱性槌指)や骨折(骨性槌指)を起こしている場合もあります。
・腱性槌指:屈曲強制により末節骨に付着する伸筋腱が断裂し、伸展できない状態。
・骨性槌指:終止腱付着部の裂離骨折を伴った状態。
☆突き指の原因
1.外部からの直接的な衝撃
ボールや他の物体が指にぶつかる際、指関節に過度な負荷がかかります。
2.不自然な動作(過度な曲げ伸ばしや捻じれ)
指を通常の動き以上に伸ばしたり曲げたりすることで、靭帯や腱が損傷することがあります。
☆突き指の主な症状
1.痛み:怪我直後に鋭い痛みを感じ、時間が経つにつれてズキズキとした痛みに変わります。
2.腫脹:関節周辺が腫れ、動きが制限されることがあります。
3.変形:骨折や関節の脱臼がある場合、明らかな変形が見られることもあります。
4.皮下出血:指が青紫色になる場合、内部で出血が起きている可能性があります。
5.関節可動域の低下:怪我の影響で指を動かすのが困難になることがあります。
☆突き指の応急処置
突き指の怪我が疑われた場合、以下の手順で適切に対応します。
1.Rest (安静)
指を動かさず安静にし、負担を減らします。
2.Ice (冷却)
腫れや痛みを抑えるために、氷や冷却パックを15~20分間、怪我した部位に当てます。直接皮膚に当てず、布などに包んで当てましょう。
3.Compression (圧迫)
軽く包帯やテープで固定し、腫れを抑えます。
4.Elevation (挙上)
手を心臓より高い位置に上げることで、血流を制限し腫れを軽減します。
※応急処置に関しては足関節捻挫のブログを参考にして下さい。
軽度の突き指の場合、自然治癒が可能な場合もありますが、固定やテーピングを行い動きを制限することで治癒が早まります。
※重度の場合(靭帯損傷や骨折、脱臼を伴う場合)医療機関でX線撮影で骨や関節の状態を確認し、整復、固定が必要です。リハビリテーションや手術が必要になる場合があります。
☆突き指の予防法
1.指のストレッチ:指の柔軟性が不足している状態で急に力が加わることで発生しやすくなります。
2.防具の使用:スポーツや作業時に指を保護するための器具を活用することも効果的です。
3.環境を整備する:周囲の環境や使用する道具が突き指のリスクを高める場合がありますので見直しましょう。
4.適切な休息とケア:疲労が溜まった状態では指の反応速度や柔軟性が低下し、突き指のリスクが高まります。
5.過去の突き指のケア:以前突き指をした経験がある場合は、テーピングやサポーターを追加で使用し再発防止をしましょう。
6.指の筋力強化:指を支える筋肉や腱を鍛えることで、衝撃に対する耐性を高められます。
突き指は正しい応急処置と適切な治療で早期回復(軽度であればおおよそ1週間くらい)が可能です。ただし、突き指をした時に「指を引っ張る」「指を揉む」などは行わないようにしてください。悪化させてしまう可能性がありますので注意しましょう。
ご相談などございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。
お待ちしております。
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