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捻挫(ねんざ)~軽く見ていませんか?~

皆様、こんにちは。
名古屋市西区のかみおたい鍼灸接骨院です。
捻挫はスポーツ現場や日常生活でよくみられ、経験したことがある方が多いと思います。
そこで今回は「足首の捻挫」について少しお伝えします。

<足関節の構造>


足関節は下腿部の骨(脛骨、腓骨)と足の骨(距骨)から構成される距腿関節と距骨とその下にある踵骨で構成される距骨下関節があり、距腿関節は脛骨と腓骨の間に距骨がはまり込む形になり、つま先を上げる背屈動作やつま先を下げる底屈動作を行います。距骨下関節は内側や外側に捻ったり曲げたりする動作を行います。2つの関節が動き合うことで複雑な動きを安定して行うことができます。足関節の内側には三角靭帯などの靭帯があり、外側には前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯などがあり足関節の安定性に関与しています。

<足関節捻挫とは>


足関節に激しい外力により急激な捻じれなどが起こり、関節周囲の靭帯や関節包などを損傷する事で、足関節捻挫で最も損傷しやすい靭帯が前距腓靭帯です。

<足関節捻挫の原因>

  • ジャンプや切り返しの多いスポーツやコンタクトスポーツ
    (サッカー、バスケットボール、体操、ラグビーなど)
  • 日常生活(段差の踏み外し、転倒など)

<足関節捻挫の症状>

  • 疼痛、腫脹、熱感、皮下出血、関節の不安定性など
    (程度によります。)

<足関節捻挫の損傷の程度分類>

Ⅰ度:靭帯の微細損傷、軽度の圧痛があり、疼痛や腫脹は少ない、歩行可能。
Ⅱ度:靭帯の部分断裂、圧痛、疼痛、腫脹強い、歩行はやや可能だが、走るのは難しい。
Ⅲ度:靭帯の完全断裂、圧痛、疼痛、腫脹、皮下出血が強い、歩行困難、医療機関へ。

<足関節捻挫の対処法(PRICES処置)>

・PRICES処置とは、過剰な炎症反応(疼痛、腫脹、熱感、発赤、機能障害)をコントロールするものです。
・Protect(保護):受傷者及び患部の保護
・Rest(安静):受傷後は患部を安静にする。
・Ice(冷却):氷などで冷やすことで痛みを減らし、炎症反応をコントロールする。 
       冷却時間の目安:15分~20分  インターバル:90分 
       24時間から72時間続けることが望ましいと言われます。(就寝中は控えてください)  
・Compression(圧迫):包帯などで患部に対し適度な圧迫を加えることで、腫れや内出血を減少させる。
            就寝中も圧迫は継続する。 ※圧迫の強さに注意してください。
・Elevation(挙上):心臓より高い位置に挙上することで、腫れを抑える。
・Stabilization/Support(安定/固定):装具やシーネなどで患部を固定


<注意事項>

・冷却に対してアレルギー反応や循環障害を招く可能性がある方には適用しないようにしてください。
(寒冷蕁麻疹、レイノー病、凍傷など)
・肘関節や腓骨頭付近など神経が表層付近にある部位へは注意が必要です。
・必要以上の長期の安静は組織の修復を遅らせる可能性がありますので注意して下さい。

※受傷後は入浴や飲酒は控えてください。捻挫を我慢してプレーし続けることで症状悪化に繋がることもありますの で、受傷後はプレーを中止するようにしてください。

<足関節捻挫に効果が期待できるツボ>

丘墟(きゅうきょ)
場所:外くるぶしの前下方のくぼみ
効果:捻挫、腰痛など

5~10秒を3回くらい気持ちがいい程度に押してください。強く押し過ぎないよう注意して下さい。
※急性期の場合は押さないでください。

足関節捻挫は軽く見られがちです。適切な処置をしないと関節が緩くなったりすることもありますので、軽視せずしっかり対処しましょう。当院での捻挫に対する施術に関しましては症状別治療をご参照下さい。
ご相談等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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