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変形性膝関節症 ~意外と知らない膝の痛み~

皆様、こんにちは。
名古屋市西区のかみおたい鍼灸接骨院です。
膝の痛み辛いですよね。痛みや違和感でお悩みの方多く、
そのままにしておくと日常生活にも支障が出てくることもあります。
そこで今回は膝の痛みの原因にある「変形性膝関節症」について少しお伝えします。

<膝関節の構造>

膝関節は太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)とお皿(膝蓋骨)で構成されています。大腿骨と脛骨で脛骨大腿関節、大腿骨と膝蓋骨で膝蓋大腿関節があります。その周りには筋肉(大腿四頭筋、ハムストリングスなど)や靭帯(前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯など)などの組織があり、膝関節の運動や安定性に関与しています。膝関節を覆うように関節包が存在し、その内側の滑膜から滑液を分泌します。滑液は潤滑油の役割をします。膝関節の中には関節軟骨や半月板(内側半月板、外側半月板)があり、滑らかに関節を動かしたり、ショックを和らげる働きをします。

<変形性膝関節症とは>

加齢や肥満などで関節軟骨がすり減り、関節内で炎症や関節の変形が起こってくるものです。40才~50才代から出現することが多く、女性に多くみられ、高齢者の罹患率が高いです。

<変形性膝関節症の原因>

・加齢 ・肥満 ・遺伝

<変形性膝関節症が女性に多い理由>

  • 女性ホルモンの低下
    軟骨形成に必要な女性ホルモンの分泌が、閉経を迎えると急激に減少するため。
  • 筋肉量
    男性に比べると女性は筋肉量が少ないため。

<変形性膝関節症の症状>

<初期>
体の動かし始め(起き上がりや歩き出しなど)で、膝にこわばりや違和感を感じ(特に内側)、しばらく動かすと自然と治まる。
<中期>
正座やしゃがむ動作、階段昇降など、動作中でも膝の痛みがある。休んで治まった痛みも治まりにくくなってくる。膝周りの腫れや変形が出だし、膝の曲げ伸ばしがしにくくなります。
<末期>
関節軟骨がほとんど無く、骨同士がぶつかるようになり、歩行やしゃがむ動作が困難になり、日常生活に支障をきたすようになります。安静にしていても膝が痛んだり脚の変形が顕著になります。

<変形性膝関節症の進行分類(K-L分類)>

Grade0:正常
GradeⅠ:骨棘(骨のとげ)の可能性や関節裂隙(骨の隙間)の狭小化が疑われる。
GradeⅡ:骨棘がみられ、関節裂隙の狭小化(25%以下)も若干みられる。
GradeⅢ:複数の骨棘や骨硬化がみられ、関節裂隙の狭小化(50%~75%)もある
GradeⅣ:大きな骨棘があり、関節裂隙の狭小化(75%以上)や骨硬化、骨端部の変形がみられる。

 

<変形性膝関節症の対処法>

  • 生活習慣の改善
    体重を減らし、膝への負担を軽くしましょう。
    BMI (Body Mass Index):ヒトの肥満度を表す体格指数
    BMI=体重㎏÷(身長m)²
    (BMI22:適正体重、BMI25以上:肥満、BMI18.5未満:痩せ)
    適正体重=(身長m)²×22
    歩行時には膝関節に体重の2~3倍の負荷がかかります。
    正座や和式トイレは控えましょう。
    食生活を見直しましょう。
  • 運動
    有酸素運動(ウォーキング、エアロバイク、水中ウォーキングなど)や膝関節に関係する筋肉(大腿四頭筋やハムストリングスなど)をストレッチやトレーニングで鍛えましょう。
    ※ 症状が強い場合、やってて痛くなる場合は無理をしないようにしてください。
  • 装具
    靴の中敷きやサポーターで膝を保護しましょう。

<変形性膝関節症に効果が期待できるツボ>

内膝眼(ないしつがん)、外膝眼(がいしつがん)
場所:お皿の下にある内側のくぼみと外側のくぼみ
効果:膝痛

5秒~10秒を3回くらい気持ちいい程度に押してください。
痛いくらい強く押さないように、注意してください。
※ 炎症や腫脹が強い時は控えてください。

膝を痛めるとQOL(生活の質)に影響を与えることがあります。末期になると大変ですので、そうならないよう普段から気を付けましょう。当院での膝の痛みに対する施術に関しましては症状別治療をご参照下さい。ご相談などございましたらお気軽にお問い合わせください。

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