上半身の症状

【へバーデン結節】~女性に多い指の変形~

皆様、こんにちは。
名古屋市西区のかみおたい鍼灸接骨院です。
最近次のような症状が出ていませんか?

▢手の指の関節が痛い。
▢手の指の関節が変形してきた。
▢手の指の関節が炎症している。
▢手の指を酷使している。

当てはまる項目が多い方はもしかするとへバーデン結節かもしれません。
そこで今回は「へバーデン結節」について少しお伝えします。
その他の症状に関しては症状別治療を参考にして下さい。

☆指の骨と関節
人間の手は非常に精密で、複雑な動作が可能なように設計されています。
手の骨は27個あり、これらが指の動きや支えを担当します。手の骨は3つの主要な部分に分かれています。
1.手根骨:これらの骨は手の動きに重要です。
手根骨は8つあり、近位と遠位にわかれます。
近位手根骨
・舟状骨 ・月状骨 ・三角骨 ・豆状骨
遠位手根骨
・大菱形骨 ・小菱形骨 ・有頭骨 ・有鈎骨

2.中手骨:手のひらにあたる部分の5本の骨で、指の根元部分を構成します。中手骨は手のひらを形成し、指の基部を支える重要な役割を担っています。

3.指骨:各指は3つの骨(親指は2つ)で構成されており、これらの骨は指の動きを可能にします。指の先端から末節骨、中節骨、基節骨となります。
※親指は、末節骨と基節骨の2つの骨で構成されています。


指の関節には次のようなものがあります。
1.中手指節関節(MPJ):中手骨と基節骨の間
2.近位指節間関節(PIPJ):基節骨と中節骨の間
3.遠位指節間関節(DIPJ):中節骨と末節骨の間
4.第1指手根中手関節(CMJ):大菱形骨と第1中手骨の間



☆ へバーデン結節とは
へバーデン結節は、手の指の遠位指節関節(DIP関節)に現れる、骨の変形のことです。これらは変形性関節症(OA)の一環として発症し、関節に過剰な摩耗や変形が生じる結果、骨の異常な成長(骨棘)が現れます。へバーデン結節は、更年期を過ぎた女性に多く、特にDIP関節に現れ、ほとんどが両側性で多発性です。
※PIP関節の変形性関節症はブシャール結節と言います。



☆へバーデン結節の 発症メカニズム
へバーデン結節が発生する主な原因は、関節の摩耗などです。加齢に伴って、関節の軟骨がすり減り、骨と骨が直接擦れ合うことになります。これにより関節内で炎症が発生し、骨が変形して骨棘が形成され、こぶのように見える結節が現れます。

☆へバーデン結節の発症原因
a.加齢:関節の軟骨が加齢により摩耗しやすくなり、へバーデン結節が発生することが一般的です。
b.遺伝:遺伝性は証明されていませんが、家族にへバーデン結節の人が多い場合、同じような体質になることが考慮されます。
c.性別:特に女性に多く見られます。女性ホルモンが関節に影響を与えると考えられており、閉経後に発症が増加することがあります。
d.過度な使用:指を繰り返し使うこと(例えば、手芸や楽器演奏など)によって関節に負担がかかり、変形を引き起こすことがあります。

☆へバーデン結節のおもな 症状
へバーデン結節の症状は人によって異なりますが、一般的には以下のようなものがあります。
a.初期の症状
・指の先端に腫れ:遠位指節関節が腫れ、硬くなります。見た目にはこぶができているように見えます。
・軽度の痛み:最初は痛みを感じないこともありますが、関節が動かしにくくなったり、腫れてきた場合には痛みを感じることがあります。
・こわばり:朝起きたときや長時間使用した後に、指が固まったように感じることがあります。

b.進行した症状
・関節の可動域制限:関節が硬くなることにより、指を曲げたり伸ばしたりすることが難しくなります。
・痛みの増加:炎症や摩耗が進行すると、痛みが増し、動かすたびに不快感を感じることがあります。
・関節の変形:長期にわたる変形が進行すると、関節の外観が大きく変化し、指が曲がって見えることがあります。

☆へバーデン結節のおもな 対処法
症状を軽減し、関節の機能を保つことを目的としています。
・手技療法:指の柔軟性を保つためにストレッチや軽めのマッサージをおこないます。指を温めると、痛みが和らぎます。
・サポーター:指に装着するサポーターやテーピング、固定具を使って関節をサポートし、負担を減らすことができます。
・生活習慣の改善:手を使い過ぎないようにし、休憩を取ることが大切です。
※症状が酷い場合は薬物療法(鎮痛薬や注射)、外科的治療をおこなうこともあります。

☆へバーデン結節のおもな予防
・早期の対処:へバーデン結節が進行する前に、関節に負担をかけないよう注意することが重要です。
・適度な運動:関節を健康に保つために、適度な運動をすることが効果的です。


へバーデン結節による痛みや可動域の制限は、日常生活に影響を及ぼすことがありますが、適切な治療と対策を取ることで、症状を軽減し、生活の質を向上させることができます。専門家のアドバイスを受けながら、自分に合った方法で対処していくことが大切です。
ご相談などございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

関連記事

コメント

この記事へのトラックバックはありません。